日々の練習 | 谷澤英彦 公式ブログ - Stage Coach - | 史上最年少の17歳で全日本テニス選手権優勝、ナショナルチームコーチの谷澤英彦のブログ

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2010.1.22

今日はflowerさんからコメント頂き、自分でも言いっぱなしの抽象的な言葉だけで終わってしまったので、自分なりの見解で「練習のための練習」ということを書いてみたいと思います。

>初めてコメントさせて頂きます。
>毎日「なるほど?」「ふむふむ」といつも参考になることばかりで楽しく読ませ
>ていただいています。

>今日の記事についてですけど私はレッスンではそこそこなのですが、試合になる
>といまいちです。練習のための練習をしているって自分でも思います。
>試合のための練習っていう文章に目がキラキラしました。
>そこで試合のための練習についてもう少し教えてください。

私が考える「練習のための練習」とは
・実戦を意識していない
・やらされているだけの練習
・練習の目的を理解していない

これ以上書いても言い回しが違うだけで、同じようなことになってしまうのでシンプルに3つにしました。
例えば、同じ様な球出し練習でもどんな場面でこのボールが来るか、またこのボールを打ったらどんなボールが返ってくるので、どこにポジションを取り、どう構えるか。というイメージを持つことが必要です。繰り返しの中で頭を働かさずに機械的に動いてしまえば体は動いていても身にならないでしょう。

また、ボールがきちんと確率高くコートに収まっているかどうかも意識することも試合を意識することにつながります。特にラスト1球の場面での緊張感は試合に通ずるものがあります。練習で100入っていても試合中のここぞという場面で入らなければ勝利は掴めないので、チャンスをものにする精神力も必要です。

そして最後はどうしてこの練習をしているかを考えることです。コーチが意図していることを掴み取れるかどうかで吸収力は違います。私の場合はドリルの前に説明することもありますが、あえて言わず、何が目的で、どんなプレーをしたら正解かを考えるように仕向けます。勘が良い子はすぐにその意図を読み取ってスピードやテンポ、回転やコースを変化させていきますが、意図が読み取れない場合は何をやっているか分からない練習になってしまいます。

ということは「試合のための練習」はこの逆をやってもらえれば良いでしょう。
参考になればと思います。

2010.1.17

今日は味トレで宏紀と練習。今日は北物の先輩、岩見選手と練習。少しずつ感触は戻りつつありますが、信じられないようなドチャンスボールをミスするなど、まだまだ予断を許さない状況。完璧に仕上がったとは言えませんが、試合まではまだ日があるので会場に入ってからも調整が必要です。

しかし、課題のサーブに関してはちょっとしたきっかけから良いリズムで打てるように・・・。何でもトライしてみるものですね。今のままなら今のまま。少しの変化が大きな違いを見つけ出してくれるので、まずはやってみることです。今は低年齢の頃から結果が求められるので、こういったトライをしずらい環境ではあります。しかし、サーブのグリップが厚かったり、フォアのグリップが極端に厚かったりすれば、どこかで限界が来るのは分かっていますし、大きくなってからの学び直しはもっと時間がかかります。ただ、現状ではある程度打てているので、リスクを背負って変化させることを嫌うジュニアが多いのも事実です。変化=進化と考えて常に向上していく精神も上手くなるには大事なことだと思います。

自分自身もサーブが武器になったと言えるようになったのは高校2年の時。今までよりも少し打つリズムを変えたことで、いきなりボールのスピードが増した瞬間がありました。これも自分達で練習していて遊びとは言いませんが、色々やってみようということになり、リズムやタイミングを変えて練習したことがピタッとはまりました。あの瞬間の手応えは今も忘れません。

今日はそこまでの革命は起こらなかったにせよ、きっかけは作ったと思います。後はこの感覚を忘れないように継続して練習し、体で覚えることです。キープの率さえ上がればもっと上で戦えるのは間違いありません。春までには何としても克服していきたいと思います。

2010.1.14

今日で一旦味トレでの練習は打ち上げ。宏紀は午前に3時間練習し、午後はトレーニングでした。昨日までは上向きな調子でしたが、今日は不安定な内容でした。

トレーニングの疲れから思うように体が動かないということもありますが、今日の不安定さはそれよりも筋力アップしたことによる力の伝え方が上手く出来ていないように思います。プレー自体もパワーが付いたことによりボールのスピードや一発のショットで勝負しようとしすぎて結局は無理をしてエラーしてしまう場面が多かったです。

トレーニングを積んで体が変わってくるとこういった勘違いをしてしまいがちですが、トレーニングを積むことはプレースタイルを変えることではありません。宏紀の持ち味を活かすのはあくまでテンポやタイミングの速さ。前と同じボールが今はより少ない力で打てるのですから、オーバーペースにならず、もっとリラックスしてプレーするくらいでちょうど良いのですが、その力の調節具合が難しいのでしょう。

しかし、今は無理にまとめる必要もないので、もう少し様子をみながら宏紀自身がどういった調節具合を見つけるか見たいと思います。

そして、オーストラリアに到着した恵美ですが、早速明日から前哨戦の大会が始まります。相手は第2シードでランキング4位のロシアの選手。去年はフレンチオープンジュニアで準優勝しています。強敵ですが、相手にとっても今年の初めての試合。緊張もあるので、つけ入る隙はあると思います。そして今週は勝敗よりも内容。次につながる試合にして欲しいと思います。

2010.1.13

全豪の予選が始まった今日、最後に残ったナショナルジュニアチームも出発してしまったので選手は宏紀と一緒に練習してくれている周一(関口)のみの静かな味トレでした。今年は出場することが出来なかった宏紀ですが、悔しい気持ちをモチベーションに自分が今出来ることを着実に行っています。

今日の予選を勝ち上がったのは貴男のみ。残念ではありますが、今年は杉田、竜馬といった若い年代の選手が予選を戦いました。これは宏紀にとっても年齢が近く、何度も戦っている身近な2人がグランドスラムに挑戦している姿を見て自分にも出来るという可能性を感じているでしょう。

去年はデビューの年、今年は確実にポジションを上げ、来年のチャレンジにつなげていけるような年にしていきたいと思います。何事も思い描いたように上手く進む訳はなく、山あり谷ありの一年になるでしょうが、どんな時でもブレることなく、しっかりとした信念を持って取り組んでいきたいです。

来年のこの時期はオーストラリアに行っていたいですね。

2010.1.12

今日も味トレでの一日。恵美は午前中のみ青山選手と練習。自分のミスにイライラしてしまう部分はありましたが、これも試合が近づいている証拠。良いポイントもたくさんあったので試合では我慢の気持ちを持ち、前哨戦では勝ち負けに関わらず納得出来る試合をして欲しいと思います。とにかく、怪我なく送り出せてひとまずほっとしています。今はちょうど機内です。

午後は宏紀の練習。年が明けてからは徐々にテニスの調子を上げ、日本リーグへ向け良い調整が出来ています。体にパワーが付いた分、ボールの飛びが良くなり、スピードもアップしているように感じます。去年の反省を踏まえ、今年のテーマも決まりました。今年はまた一味違った宏紀のプレーをお見せすることが出来ればと思います。まずはサービスの強化に力を入れて練習に取り組みます。


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谷澤英彦
1989年、史上最年少の17歳で全日本選手権優勝。元デビスカップ日本代表。ナショナルコーチとして06年に14歳以下男子の監督としてチームを世界2位に導く。NHKのテニス放送では解説を務める。
テニスカフェにも出没中。

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