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コラム

クルム伊達公子選手の活躍をどうとらえるか2

更新:2009.1. 2


08年3月のエキジビションマッチでコートに戻り、そのままツアーに戻ったクルム伊達公子選手。4月末からの岐阜の2.5万ドルの大会ではシングルスで準優勝、奈良くるみ選手と組んだダブルスでは優勝と、いきなり結果を出しました。

復帰会見の時には「全日本に出場するのが目標」と話していた彼女が、09年1月には全豪の予選に出ようとしています。かつての実績を思えば、別に不思議ではないことですが、ここ最近の日本人女子のルーキーで、ここまでの快進撃をした選手がいないことも思い出すべきかもしれません。久々の大型ルーキー、そう考えると、また別の視点も出てきて面白くなってきます。

「クルム伊達公子選手の活躍と今後」の第2回の今回は、クルム伊達公子選手とはどのような選手なのかについて分析していきます。


※「クルム伊達公子選手の活躍と今後」は3部構成です。
⇒第1回:「クルム伊達公子選手の復帰をどうとらえるか」
⇒第2回:「クルム伊達公子選手とはどのような選手なのか」(今回)
⇒第3回:「09年のクルム伊達公子選手がどんな活躍ができそうなのか」

攻撃のための手段を数多く獲得するのを追求してきたクルム伊達公子選手

いわゆる「伊達公子のテニス」は誰にも似ていません。強いて言えば、ヒンギスがフラットにボールを打ち抜き続けている雰囲気とでも言えばいいのかもしれませんが、それも違います。伊達のボールがコートに入っていたら、多分、どんな相手でもそう簡単には自分のプレーはできない。そんな迫力があります。

確かに、サービスは世界基準で見たときには強いとは言えませんし、今もウィークポイントと言えるのですが、彼女を前の現役時代から良く知っている神尾米さんは「確かにスピードは速くないんですが、相手の嫌がるところに、嫌なタイミングでコントロールしてくる打ち返しにくいサービスなんです」と話していたことがあります。

また、とかくライジングや、バックのダウンザラインへのウイナーで語られがちな伊達選手のテニスですが、実際にはライジングでアングルにアプローチして、ネットへ、というその後の女子のポイントパターンの基礎になった形を最初に始めた選手の一人で、ネットでポイントしていくことの嗅覚は、今の日本女子選手たちにはあまりないものを持っています。

つまり、伊達公子というプレーヤーは、守って粘り切るという能力をある程度捨て、あくまでも攻撃のための手段を数多く獲得するのを追求してきた選手と言えるのかもしれません。

それを試合中に出し入れし続けて相手を揺さぶり、ポイントを積み重ねていく。時にはハッタリに近いぐらいのプレッシャーをかけて揺さぶる。だから常に彼女の試合では見ている側が強い緊張感を感じさせられるのでしょう。

クルム伊達公子とエナンの共通点「迫力」

また、戦うこと、そして勝つことに伊達選手ほど貪欲な姿勢を見せる選手は、近年の国内ではあまり多くないと言えると思います。 伊達選手の印象として一番近いのは、エナンの持っていた迫力かもしれません。

「技術的には高いものを持っている選手がたくさんいるのに、それを生かせていない」
伊達選手が話したこの言葉には、多くの意味がこめられています。

08年の春には国内のサーキットに出ていた選手が、09年1月には全豪の予選に出ている。もし、これに刺激を受けない若手がいたとすれば、もう一度自分のキャリアの足元を考え直した方がいいかもしれません。

※「クルム伊達公子選手の活躍と今後」は3部構成です。
⇒第1回:「クルム伊達公子選手の復帰をどうとらえるか」
⇒第2回:「クルム伊達公子選手とはどのような選手なのか」(今回)
⇒第3回:「09年のクルム伊達公子選手がどんな活躍ができそうなのか」

ライターXX



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